「地下足袋」・1

「正二郎や、済まんがお前が私の家業を継いで、この店をやって行ってくれんか・・・」 明治39年、当初進学を夢見ていた正二郎は、長男が出征してしまったことから、病気の父の、この言葉に従い家業の仕立物屋を引き継いだ。 石橋正二...