第二章「2%の可能性」

2010年、つまり今年、そして6月1日、昨日になるか・・・、昨年度も北陸や東北で起こった、空からオタマジャクシが降ってくる事件が今年もまた発生した。
栃木県で農業を営む男性が畑で作業中、上から何かが野菜の葉っぱに降ってくるのを見つけ、その黒い小さなものを確認すると、それは体長2cm程のオタマジャクシだったのである。
しかもそのオタマジャクシは10匹前後だったが、中の1匹はまだ生きていて、尻尾を動かしていた。
慌てて上を見上げる男性、しかしそこには鳥はおろか、何も飛んでいなかった。
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この現象に関して、昨年私は現地調査をしたことから、その結果として石川県金沢市にある大学教授の談話として、大気の状態が不安定になって起こる部分的な竜巻だとする説をうかがったが、この説には大いなる疑問を持った。
なぜなら、竜巻であればオタマジャクシだけではなく、他のものも巻き上げられるからであり、当日この現象が起こった地域は晴天であり、大気の状態も安定していたからである。
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それで他の説を検討して行った結果、私の家の田んぼでもウミネコやサギなどの鳥が多数飛来して、そこでオタマジャクシをついばんでいることから、彼らがオタマジャクシをついばんで、空中でカラスなどから追われた際、慌ててこれを吐き出したものが、人間によって発見されたのではないか、そうした見解に落ち着いた。
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だが今回の現象を鑑みるに、どうやら直後にこの農家の男性は上空を確認していて、鳥の姿を見ておらず、なおかつこの日の天気は晴天、大気の状態も安定していたとなれば、鳥を原因とする説にも疑問が発生して来る。
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そしてこうしたことから昨年石川県で起こった現象を解析してみると、そこには鳥が原因だけでは済まされない現象も混じっているように思えるのである。
石川県で起こった現象でも、全ての現象の中で、2つの現象ではオタマジャクシが地面に広い範囲で均等に降っている現象が確認されていて、これはどうも鳥が吐き出した事例とは様子が明らかに異なっているのである。
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まだはっきりとしたことは断言できないが、私はこうしたことから、この空からオタマジャクシが降ってくる現象に関して、その98%まで鳥が吐き出したことによるものと思ったとしても、残りの現象に関しては、少し前に述べたように物理的説明が付く希望的観測、予測による非現実的現実からの逃避になるのではないかと考え始めるようになってきた。
多くの常識に隠れた非日常が、そこに存在するかも知れないと思うようになってきたのである。
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今年はこの現象がどれほど拡大するのかは予測が付かない。
またもしかしたら今回の1件だけで終わるかも知れないが、私はこの現象には大きな関心を持っている。
だから今年もこれは逐一追跡し、そのつど記録しておきたいと思う。
取りあえず2010年は、昨日この栃木県で起こった事例を第一事例として、ここに記録しておこう・・・。
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※ 本文は2010年6月2日、yahooブログに掲載した記事を再掲載しています。