「夜汽車」

一時期東京の商社に勤務していた私は、母が病との事から故郷に帰る事を決め、そして電車を乗り継ぎながら家を目指したが、金沢の駅に着いたのは夜の8時過ぎ、能登行きの最終に乗り込んだ時は既に9時を過ぎていた。 車内は夏だった事も...