彼方の道

遠いむかし・・・・ わたしの祖父は、いつも土手の上にあった大きな梅の木の下で腰をおろし、 この山を越える一本の道を眺めていたものだった。 いつだったか、そのことを思い出した私は、同じように梅ノ木の下に立ってみた。 だが、...